「ジャニス・ジョプリン 恋人たちの座談会」

久しぶりにジャニス・ジョプリンを検索していたら

「ジャニス・ジョプリン 恋人たちの座談会」
という昔NHKで放映されていたという番組のyoutubeがあったので観てみた。

なんでも、ジャニスと付き合ってた元恋人達が一堂に会し彼女との思い出を語るというもの!

これは観る価値がありそうだと思った。

普通では考えられないシチュエーションなんだけれど、もはや伝説となった彼女だ。
それに皆さん老年期にはいっているという事もあり、生々しさは軽減されていた。
そしてあの頃の時代背景のおさらいも相まって興味深く見終えた。

男性4人4様の彼女とのラブストーリーがあるが、やはり人というのは相性があり、ある一個人に対する捉え方も、その人によってそれぞれなのだというのが良く理解できる。

もちろん彼女の「性格」に関する感想は全員似通っているけれど、ある人はそれを可愛いと思い、ある人はウザいと思い、ある人は物足りなく感じ、ある人は素晴らしい恋人だと感じる。

特に、私が15か16歳で買って聴いた彼女の遺作のアルバムに入ってる”Cry Baby”という曲で歌われた彼女の最後の恋人と言われる男性とのエピソードが泣けた。

男性が海外放浪の旅に出掛けてる間、お互いが出した手紙のすれ違いにより連絡がつかないまま彼女が急死するという悲劇が生まれるのだけれど、今の様にどこにいても連絡がとれる時代ではなく。

出発する前に、だいたいこの頃にこの国にいると決めておき、アメリカ大使館宛にジャニスが手紙を出すという手段。

しかしジャニスは手紙を出したのに結局男性がいる時期には間に合わなかった。
男性も彼女の家宛に出していたのにジャニスはツアーに出てしまっていた。

今の様な時代になる前はきっと、こんな悲しいすれ違いが、たくさん、沢山、あったのでしょうね、、、、。

男性も涙を浮かべて彼女とのそんないきさつと今でも引きずる後悔を話していた。

私は、お互い生涯で最も愛した人とこんな形で別れが来たなんてつらかったでしょうね、、、。と思い、感極まり思わず涙を流していたら番組も終盤に差し掛かったトコロでその男性が

「妻にも『あなたはいつも複雑な人が好きね。』と言われているんだ」

え?、、、え!?

あの話を聞いて、私はてっきり彼は彼女の事が忘れられずに今でも独身を貫いてるんだと勝手にロマンチックに考えてたよー😱😱😱

まあジャニスも彼が放浪してる間、他の男性と色々あったみたいだし、そんなものなのかもしれないな、と一気に涙が引くというオチに!w

20代の頃の恋愛だもんね。けれど多分だけどそういう思い出は無いよりもあった方がいいんじゃないかな。辛い思い出だとしてもね。

それにしても、全員が表面には出さないけど言葉の端々に自分が彼女に一番愛されていた的なオーラを出していて面白くもあった。

しかしそれは、やはり年齢を重ねると自分の人生をだんだんと無条件に肯定していくから、、、、。というのも理由の一つである気がする。

蛇足であるが私は、過去何人ものジャニスの様な女性が今の女性の立場を切り拓いていってくれたと考えている。
もちろんそれは彼女自身の為にのみだったかもしれないが、結果的に女性も自分だけの事を男性の様に追求して良いのだと我が身を犠牲にして世の中に知らしめてくれたような気がする。

こんな風に100匹の猿の俗説の様に何かの変化はたった1人の変化から始まるものだ。

もちろん権力だなんだかんだは、そんな事は困るだろうから、正当な評価などはしないのだろうが。

話は戻るけれど、

天国でジャニスは元恋人達の会話をどう聞いたかなぁ。

案外、

「あんた達、なーんにも分かってないのね。『私は私』よ!」

、、、って、お酒(サザンカンフォートというお酒が好きだったとか)飲みながら笑ってるかもしれないな✨